2014年の消費支出は3年ぶりに減少という結果に?

2014年の消費支出は1世帯当たり1か月平均251,481円で、前年と比較し名目で同水準、物価変動の影響を除いた実質では3.2%減少しました。この減少は東日本大震災が発生した2011年以来、3年ぶりだそうです。個人的には消費支出が例年より下がったという実感は無いのですが、思い起こすとさまざまな要因が考えられるのでこれから分析してみたいと思います。

この要因としてまず考えられるのは、やはり4月の消費税引き上げでしょう。増税前の3月には駆け込み需要がみられ、主婦の方々が保存のきく冷凍食品やトイレットペーパーなどの消耗品などを買い占める様子をよくみました。私も「増税する前に買わなきゃ」と、定期券を3月に買ったのを覚えています。消費税が1~3月は消費活動が活発でしたが、その後消費税が8%になると、3月までの買い占めの反動・消費税が上がった事による購買意欲の低下で、消費活動が停滞したと考えられます。恐らく全国の主婦の方は買い物の際には常に節約の二文字を頭に浮かべていたでしょう。家計の収入・支出に政治的要因が大きく関わってくるのだなと改めて実感しました。消費税は今後10%にまで引き上げられることはもう決定しているため、増税前の駆け込み需要・増税後の反動の同じ動きがみられると予想されます。

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2014年の消費支出を種類別に見てみると、ほとんどの項目で減少していました。やはり消費税率が、5%から8%に上がったことによって、家計の財布の紐が固くなり、消費行動が鈍ったと考えられます。前年と比較して、増加した項目は「被服及び履物」ただ一つだけです。確かに洋服や履物は、税金が上がったから買うのを控えようと思えるものではなく、古くなったら必ず買わなくてはならないものです。ましてやオシャレが好きな人にとっては、常にトレンドを追って購入していくものなので、このような結果になったのだと考えられます。

消費支出が減少した他の原因として、7~9月の天候不順が挙げられます。天候不順により、遊園地やレジャー国内・海外旅行などに行く機会が減り、娯楽費や交通費などサービスに関わる支出が減少しました。天候不順で外に出ないようになると、その影響で外食にも行かなくなり食費の面で減少がみられました。また今年は比較的涼しい夏だった影響から、冷房の使用が例年より少なくなって光熱費がかからなかったように思います。同じ理由で、7~9月に需要のあるペットボトル飲料やアイスクリームにかかる支出も例年の同じ時期に比べると支出額が下がっています。私としては、自然環境の変動がこんなにも消費活動に影響を及ぼすこと予想外でした

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家計調査では、名目数値と実質数値があります。名目数値とは数値の上下がどうなったかをいいます。例えば、前年の月収が30万円で今年の給料が33万円だったとします。この場合、名目数値は10%上昇したと言えます。

実質の場合、仮に給料が30万円から33万円に10%上昇しても、食品や日用品などの物価が20%上昇したら、給料で買える物が少なくなります。つまり、実質数値が上昇しないと生活は豊かになりません。2014年度は前年と比較して実質数値が下がっているので、給料は上がったけど、生活が豊かになっていない家庭が多いという結果になりました。実質数値が下がった原因は、やはり消費税増税があげられます。消費税は3%アップしたけど、給料の上昇が3%以下だった人が多いのかと思います。消費税は生活していて一番身近な税金なので、上がると一番困る税金のだと思います。

※統計局から引用

実質数値が下がったことにより、消費者の生活は豊かになったというよりも、むしろ以前より厳しくなったといった方が正しいといえます。事実、日用品などの値段が上がることで、給料から娯楽費をねん出するということが困難になった家庭も少なくありません。そういった影響から、銀行からお金を借りたりする家庭も多くなっているようですが、経済的な背景からキャッシングの審査関連が厳しくなっているために、目の前に控える娯楽や交際に回すお金をいよいよ手に入れることが出来ないという人もいます。

主婦を対象としたアンケートの結果、子育て主婦の69.3%が家計の見直しをするとして、うち19.3%の主婦が趣味、娯楽費を抑え、さらに19.3%が被服費を抑えるという結果になりました。社会における主婦の支出は大きな部分を占めるため、このような結果が社会に与える影響は大きいとみられます。

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勤労者世代の可処分所得(実収入から直接税、社会保険料などの非消費支出を差し引いた額)は381,929円で、前年に比べ名目0.3%の増加、実質2.9%の減少となった。名目数値が増えたのは、実収入の面が増えたことが要因としてあげられるが、実質が減ってしまったのはそれを超える勢いで物価と非消費支出が上がっているためだと推測される。この傾向から推測される通り、実際の消費支出も2013年と比較して実質減少している。

また、消費支出の実質減少の傾向として1~3月期に関しては物価の増加が消費支出の減少に寄与したものの、平均消費性向が消費支出の増加に寄与し、前年と同水準になった。これは、すなわち消費者が1~3月期のときはさほど物価の増加を感じていなかったためと推測される。しかし、4~6月期においてはすべての要因が消費支出の減少に寄与し、消費支出は実質減少した。物価の増加を感じてきている10~12月期は、可処分所得が上がったものの、平均消費性向すなわち消費者の気分により実質消費支出の減少となった。やはり、可処分所得に対して物価が上がっていることが実質数値の下がってしまう大部分の要因を示していると思われます。

※統計局から引用

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総務省による家計調査で算出された「一世帯あたりの平均貯蓄」は1,658万円だった。しかしその家計調査の一世帯あたりの回答率はなんと0.02%であった。2人以上の核家族世帯の総数が約3,000万世帯にも関わらずこの「平均貯蓄1,658万円」という数字に関わったサンプル数はたったの6,363件だった。私はこの事実を知って1つの疑問が生まれた。

「なぜこのような数字を平気で公表できるのか?」これは誰もが思うことであろう。総務省は日本の現状をまったく投影できていないと私は強く感じた。実質的、貯蓄100万円以下の世帯が最も多いのが日本の現状である。

※統計局から引用

回答率を見てわかるようにそもそも家計調査に協力している世帯がほとんどいないことに問題がある。それにも関わらず総務省はあくまで「平均値」という形で公に公表している。それぞれ回答した世帯の貯蓄の差は100万円~2000万円であり、なおかつ回答率は0.02%なので平均値が高いのは当然である。個人的に驚いたのがサンプルさえあればそれを数値として算出するだけで調査が成り立つことである。数値としては事実だがそれに対して国が対策するの には参考にならないはずだ。しかしその数値を鵜呑みにして発表する新聞記者がいるのだ。それが彼らの仕事であるのは承知しているが彼らが求めているのは果たして「結果」だけなのか?